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切削油の成分

切削油剤は大きく分類すると油をベースとした「不水溶性切削油剤」と水で希釈する「水溶性切削油剤」があり、両者では成分組成が大きく違っています。

  • 「不水溶性切削油剤」は基本的に原液をそのまま使用します。油には石油由来の鉱油と動植物系油脂とがあります。鉱油は熱安定性が高いのですが、油脂類は摺動性、浸透性に優れます。
    また、重加工をする場合は原液に硫黄系極圧添加剤を加えます。つまり「不水溶性切削油剤」は鉱油、油脂類、極圧添加剤の3種類の成分から成り立ち、切削の対象や加工の内容により成分割合を変えて使用されます。
  • 「水溶性切削油剤」は基本的に原液を希釈して適正な濃度で使用します。水で冷却性を大幅に高めたものですが、水をベースにして潤滑性を得るために鉱油、油脂を加え、更に油を水に可溶化、乳化および浸透性を得るために界面活性剤、水による錆防止や油水混合による腐敗を防止するため防錆剤、防腐剤等を加えて作られています。

鉱油、油脂の量によって多い順にエマルジョン、ソリュブル、ソリューションと3種類の水溶性切削油剤があります。