お電話はこちら 03-5761-5047 受付時間 10:00〜17:00

資料・お問い合わせ

切削熱が発生する理由

切削は言ってみれば工具で素材を「削り取る」作業であり、この作業によって大きく分けると以下の図中の2種類の熱が発生します。


【図1 切削加工時の発熱】

Pの発熱は変形しやすい素材(例えば鋳物やアルミ)は内部変形による発熱はあまり大きくはならないので、切込量が少なく送りも小さい加工条件であれば、切削油を使用せずに加工も可能です。
しかし高強度で高靭性な鋼などの場合、切削時の切屑せん断変形に要するエネルギーが高く、結局発熱量が増して工具刃先温度も上がり刃先が軟化し、切屑自体の温度も上がり過ぎると摩擦係数が増し、図2(a)のように切屑が伸びて工具に絡まったり異常に長くなり切屑処理に手間がかかったりするため、どうしても加工部は外部からの冷却が必要になります。


図2 加工法による切屑とすくい面の接触長さ

一方Q部の発熱は、工具と素材との押付け摩擦により素材表面部と工具面で生じる発熱であり、特に切込量が大きく、送り速度を上げる等、切削条件を上げると工具の刃先部分は1000℃ほどの高熱になるので冷却が不可欠になります。

Pの発熱は外部からのみ冷却することができますが、Qの発熱は工具と素材で挟まれた狭隘部となり直接の冷却が難しいので、Q部の冷却の工夫に加えて、工具刃先の発熱自体を下げるための切削油の潤滑性、工具の形状や摩擦係数の工夫等が重要になります。